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心療内科・精神科

当院でのせん妄に対する取組について

はじめに

 せん妄とは、身体的要因や薬剤が誘発した意識障害であり、一般の総合病院入院患者の2~3割に認められると言われています。入院して急にボケた、認知症になったと言われるものは大抵せん妄です。せん妄は、身体の症状の一つであり、認知症や精神病になったのではありません。適切な治療を行えば、多くの患者で症状が改善します。

当院でのせん妄対応

 当院では、2014年11月よりDelirium Team Approach(DELTA)プログラムを導入しております。これは、国立がん研究センター東病院で開発されたプログラムで、各職種がチームとなって入院中の患者に生じるせん妄の予防、初期対応が出来るようにしたものです。せん妄によって生じる転倒・転落や点滴ルートの自己抜去などの医療事故の減少、速やかな対応による患者やその家族の動揺軽減、医療スタッフの対処スキル向上と疲弊軽減、入院期間の短縮、などを目的としています。

当院でのせん妄に対する取組.pdf

 当院におけるDELTAプログラムの流れ

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当院で作成した治療プロトコール、不眠時・不穏時指示などについての留意点

 せん妄への治療的介入研究は数多くあるものの、よくデザインされた二重盲検試験や実証水準の高い系統的レビューは少なく、治療アルゴリズムの作成には至っていないというのが現状です。1999年に初めて米国精神医学会からせん妄の治療ガイドラインが示され、我が国でも2005年に日本総合病院精神医学会からせん妄の治療指針が出され、2006年にはカナダとオーストラリア、2010年には英国からガイドラインが提示されました。しかし、治療の項目は実質的には抗精神病薬の短期間使用が控えめに推奨されているに留まり、現場の医療者のニーズとは程遠い感が否めません。このような現状を踏まえ、目の前の患者様に如何に対応するかと悩んだ挙句、種々の文献を参考にして当院独自に作成したものです。このため、エビデンスレベルとして確立されていない方法であることは承知の上で、症例報告として提示された手法で良さそうであると判断したものは、積極的に取り入れております。まだまだ不十分で未完成なプロトコールと存じます。くれぐれも、その点にご留意頂き、参考にされますよう、お願い申し上げます。

 <参考:明智龍男 : せん妄の向精神薬による対処療法と処方計画. 精神科治療学, 28(8): 1041-1047, 2013.>

今後の継続フォローのお願い

 当院で入院加療を行った患者様の継続加療をお引き受け下さる医療機関の皆様方におかれましては、心より御礼申し上げます。

 当院入院中にせん妄発症した場合、せん妄ハイリスク症例にてせん妄予防対策が施された場合、あるいは退院時に向精神薬を内服されている場合など、そのような患者様の今後の対応につきましては大変恐縮ですが、お願いがございます。

 当院では、せん妄に対して、上記対応を心掛けております。当院よりご紹介した患者様につきましては、せん妄の直接原因となり得るベンゾジアゼピン系薬剤の今後のご使用につきましては、くれぐれもご注意お願い申し上げます。また、抗精神病薬の調整方法などは当院での治療プロトコールをご参考頂けますと幸いです。当院で使用している向精神薬の使用意図のご理解と、今後の継続フォローのほど何卒宜しくお願い申し上げます。宮崎県北でのせん妄に対する取り組みに於いて意思統一がなされ、患者様、ご家族様、医療関係者、と関わる全ての者に幸あらんことを願って止みません。

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