福島県立医科大学5年生 大内 啓志さん(2017年3月13日)

 この度は病院見学の機会を頂戴し、誠にありがとうございました。

 県立延岡病院の特色の1つである「県北で唯一の救命救急センターであり、延岡市、西臼杵郡、日向入郷地区の人口約25万人をカバーしている」はまさに県北地域の最後の砦であると思いました。また、地域の病院で担うことができない癌、循環器疾患、小児・周産期医療をはじめとする各科の高度医療や二次、三次の救急医療を担っており、患者さんの健康を守っていくという意思を病院全体の暖かな雰囲気から感じました。

 私は夏に、四国で病院見学実習をしました。他県の病院にはその地域に根ざした病院の良さや特色があり、見学実習をして先生方にお話を伺い、学ぶことによって、自分のスキルの向上や視野を広げることができると思い見学実習に臨んでいます。四国の病院では循環器内科や救急救命科で見学実習をし、患者さん目線の医療と地域連携の医療の大切さと学びました。この度は県立延岡病院の救命救急科・麻酔科で見学実習をさせていただき、多くのことを学ぶことができただけでなく、地域に根ざした医療が求められている理由を見つけることができたと思います。

 私が5年生のときの実習で、ある先生に「体力がある若いうちに救急医療を学んだほうがいい」とアドバイスを受けました。救急医療は知識や判断力だけでなく、チーム医療を大切にしており、将来どの科に進んでもその経験が役に立つと思っています。高度な救急医療を担う県立延岡病院での見学実習は、救急医療を志したいと思っている私にとって、とても充実していました。

 最初に救急救命センターを見学して感じたのは、ヘリポートから処置室までとても近いことです。エレベータを降りてすぐのところに処置室があり、迅速に対応することができると思いました。また、救急救命センターの中にカテーテル室があり、検査から治療までその場で行うことができることに驚きました。処置や検査の際に先生方が実際に声を出すことで、2度同じ処置をしなくて済み、一刻を争う緊張感の中で連携のミスが最小限になり、より迅速に今後の対応を決めることができると感じました。上級医と研修医の距離がとても近いことで、疑問をその場で解決し、次に繋げることができると思いました。研修医の先生方の処置を見学し、自分も先生方のような救急医療を身に付けることができるように精進していきたいと感じました。

 麻酔科では手術室にいる全員が一丸となって手術に取り組んでいる姿を見て、チーム医療の大切さを再確認することができました。上級医の指導がとても丁寧で、とても勉強になる環境であると感じました。

 研修医の先生方からお話を伺い、県立延岡病院の良さや特色だけでなく、進路や勉強のアドバイスをいただきました。県立延岡病院では数多くの研修医の先生と出会うことができ、共に切磋琢磨することで視野を広げていくことができると思いました。

 院長先生、副院長先生、上級医、研修医の先生方とお話をする機会を設けて下さり、ありがとうございました。暖かく迎えていただき感謝の気持ちでいっぱいです。県立延岡病院の見学実習で学んだことを大切にし、今後に活かしていきたいです。患者さんの目線に立ち、二人三脚で医療に取り組んでいく医師を目指して努力していきたいです。