宮崎大学6年生 芥田壮平さん(2016年6月20日~7月1日)

 今回、県立延岡病院の病理診断科、臨床検査科で二週間実習をさせて頂きました。研修医になったとき、病理、臨床検査の知識は必要になり、また、それらの科を研修中に実習するのは難しいとも考えたので、今回病理診断科及び臨床検査科での実習を希望しました。
 病理診断科では、石原先生にマンツーマンで指導して頂きました。実際に患者さんの標本を見ながら先生と議論し、診断するという実習でした。大学での座学とは違い、臨床に即しながら標本を見ることは、とても新鮮で学ぶことの多い経験でした。マンツーマンだったので、分からないことがあればその場で質問し、標本一つ一つを深く理解することができました。また、切り出し作業や、解剖に立ち会うことができました。
  臨床検査科では、生理検査、一般検査、生化学検査、血液検査、輸血検査、細菌検査を各一日ずつ実習しました。生理検査では、心電図や心エコーの読影を学びました。心エコーに興味を持ち、希望すると、実際に自分や患者さんの体にプローブを当てさせてもらいました。実際に当ててみると、なかなか自分の見たい断面が描出できず苦労しましたが、数を重ねると上手に描出できるようになり、貴重な体験ができました。一般検査、生化学検査、血液検査、輸血検査、細菌検査では、検体が届いてから結果が出るまでの一連の流れを見学しました。検体により保存方法が異なり、また、結果が出るまでの時間がどの程度かなど学べ、自分が医師として検体を提出するときに注意するべきことが整理できました。また、実際に検査結果を評価することもでき、医学的な知識も学べました。
 さらに、県立延岡病院の実習では、週一回救急外来の当直体験があり、大学病院の実習では味わえないようなcommon diseaseを経験できました。実際に当直体験をしたことは初めてで、研修医の先生に付き添って体験をしたのですが、先生方の診察、治療をされている姿を見ることは、とても刺激的で、モチベーションが上がりました。
 二週間、お世話になりました。この実習で学んだことを今後に生かしていきたいです。

 2週間泌尿器科で実習させていただきました。
 率直な感想はクリニカルクラークシップで県立延岡病院の泌尿器科を選択して本当によかったです。
 その理由としては、泌尿器科にもともと興味があったのですが、泌尿器科の先生に毎日ついて回って1日の仕事を見学することで、将来泌尿器科で働き始めた時のイメージが早いうちに持てたということです。外来も手術もつきっきりで回れるので、泌尿器科の先生のリアルな1日が経験できました。膀胱鏡やエコーの見方、緊急で運ばれてきた尿管結石の患者の対処の仕方、術後再出血、腎瘻造設など教科書で勉強していたことを直接目にすることで映像として頭に残るのでとても勉強になりました。手術は週2回で1日に3例ほど行います。主に行われていたのはTUR-Bt、TUR-P、TUR-Lで、手術しながら丁寧に解説して下さるので勉強になりましたし、将来自分もやりたいという気持ちが強くなりました。
 空いた時間は国試の勉強もでき、泌尿器科分野の分からないところはすぐ先生に質問もできるので日々とても充実していました。山下先生、井上先生はとても優しく2週間実習しやすい環境を作っていただきありがとうございました。夜は歓迎会を開いていただき、延岡のおいしい食事を食べながら泌尿器科医の色々な話聞くことができ、とても楽しかったです。
 またクリニカルクラークシップで県立延岡病院を選択すると、当直も体験できます。心筋梗塞から泥酔患者まで救急で運ばれてくる患者は多岐にわたります。そのFirst touchは全て研修医の先生が行うので、初期臨床研修病院としてここで働く上でもとても力がつく病院だと思いました。2週間ありがとうございました。

県立延岡病院での研修を終えて

 僕は宮崎大学の研修プログラムの一環として2年次に県立延岡病院の産婦人科で1ヶ月研修させていただきました。今回周りの評判からしっかり産婦人科の研修を経験できるとのこと、救急の夜間当直もできるとのことで県立延岡病院産婦人科を選択しました。
 産婦人科での研修では全ての手術に関わらせていただき、とてもやりがいがありました。ほぼ全ての手術の閉腹の際の糸結びをさせていただき、研修をさせていただく前より上手くなった気がします。また最終日の手術では開腹及び閉腹を指導のもとさせていただきました。病棟では産科の胎児エコー、婦人科の子宮筋腫、卵巣腫瘍等のエコーもさせていただきました。
 救急当直ではさまざまな症例を見ることができました。特に1年次にあまり経験することができなかった循環器系、脳神経系の急患を多く経験できたことが良かったと考えています。

 県立延岡病院院長 柳邊安秀先生、副院長 寺尾公成先生をはじめ、大塚先生、山内先生、明野先生、救急当直でご指導くださった先生方、スタッフの方々にはとても感謝しています。先生だけでなくスタッフの方がフレンドリーだったことも県立延岡病院の良さの1つだと感じました。1ヶ月間ありがとうございました。

 私はクリニカル・クラークシップで救命救急科に2週間実習をさせていただきました。
 宮崎県立延岡病院は、県北で唯一の救命救急センターということもあり、来院する患者さんもcommonな症例から、珍しい症例まで非常に多彩であったことが印象的でした。救急車が来るという連絡から、各科の専門医の先生が救命救急センターまで降りてくるのも早く、特に心筋梗塞の方が心臓カテーテル室まで運ばれる早さには驚きました。研修医の先生方がfirst touchを行っていたのですが、その手際の良さに、自分も1年後このようになれるのだろうかと危機感も抱きました。
 救急車が来ていない時間帯は、手術室で麻酔科の先生につかせていただき、麻酔の導入や維持を間近で見学することができました。患者さんの全身管理をするという点で共通するところもあり、救命救急科にいながら麻酔科の実習ができるところは魅力的であると感じました。
 気管挿管や人工呼吸器についての講義をしていただいた救命救急科の竹智先生をはじめ、宮崎県立延岡病院の先生方は、どの科の先生も、優しく丁寧に、様々なことを教えてくださいました。また、患者さんやご家族の方々も優しかったことも印象に残っています。
 最後になりましたが、院長の栁邊先生、副院長の寺尾先生、また指導医の竹智先生、矢野先生、山内先生には大変お世話になりました。忙しい中、時間を割いて実習指導していただき、本当にありがとうございました。
 2週間という短い期間でしたが、大変有意義な時間を過ごさせていただき、本当にありがとうございました。

 このたびは病理診断科・臨床検査科にて2週間、小児科で2週間、合計で1ヶ月にわたり臨床実習をさせて頂きました。
 病理診断科では、石原明先生に指導していただきながら、各科から依頼されてきた標本を見たり、切り出しを見学することができました。大学の講義では既に診断されているものを学ぶ事が多いのですが、今回の実習では実際に病理診断が行われる現場を経験する事ができましたし、マンツーマンで指導していただくことができたので、疑問点などを整理しながらしっかり学ぶ事ができました。また、細胞検査技師の方からも細胞診をご指導いただきました。組織診と比べ細胞診を学ぶ機会を持てずにいたので、基本的なことから丁寧に教えてくださり大変勉強になりました。

 臨床検査科では、生理検査、一般検査、生化学検査、血液検査、輸血検査、細菌検査の6部門で1日ずつ実習をさせていただきました。臨床検査科での実習を希望したのは、診療の重要な軸の1つである検査に関して学ぶ機会が少ないなと感じ、実際どのように検査が行われてデータが医師の元に届けられているか知りたいと考えたためです。各部門では臨床検査技師の方々から、検査の一連の流れや検体の取り扱い方法など臨床的な事から、その原理、数値の妥当性など医学科の勉強ではなかなか学べない検査学の学問的なことまでご指導頂きました。今回の実習の様に臨床検査技師の先生方からご指導頂けるのはとても貴重な機会であり、これから医学を学び続けるにあたって良い経験になりました。

 小児科では、山元芽衣先生に指導医となっていただき病棟と外来で実習しました。採血やルート確保、髄液検査やエコーなど間近で見学させていただきました。また、週1回の脳波カンファにも参加させていただきました。いままで脳波には苦手意識があったのですが、先生方から解説をしていただいたり、過去の症例のカルテを見せていただいたりすることで、苦手意識を克服する事ができました。大学病院ではあまり経験できない乳児の発熱や、髄膜炎などの感染症も学ぶ事ができて大変勉強になりました。感染症などcommon diseaseから代謝疾患などの珍しい疾患まで幅広い疾患の患者さんの診療をされていて、延岡病院が県北の要であるという事を実感する事ができました。

 また、週に1回夜間の救急外来にて当直実習をし、様々な症例を見学することができました。日中の実習先に関わらず当直担当の先生方には指導をしていただき様々な科の急性疾患を学べました。
私は将来、出身地である延岡で働きたいと考えています。1ヶ月という短い期間ではありましたが、延岡市の医療の特徴や延岡病院の重要性を実感する事ができ、自分の将来像を描く上で大切な経験になったと思います。

 慣れない環境で、いろいろと至らぬ点ばかりだったかとおもいますが、院長の柳邊安秀先生、副院長の寺尾公成先生、石原明先生をはじめ、小児科で指導医となってくださった山元芽衣先生、医事・経営企画課の竹村様、病理診断科・臨床検査科・小児科・救急外来のスタッフの皆様には大変温かく指導していただき、心から感謝しています。

「私が県立延岡病院を好きになったいくつかの理由」

私が病院見学の為に宮崎県立延岡病院を訪れたのは、6月の末でした。宮崎県へ行くのは初めてで、どの様な雰囲気の街かも分からないままの訪問でした。それでも県立延岡病院へ病院見学に訪れたいと思ったのは、ホームページを拝見して、口腔外科領域の疾患についてはもちろん、高齢者に対する歯科治療、周術期口腔ケア、そして職種の垣根を超えたチーム医療の重要性を強く訴えていたからです。
全く見知らぬ土地での病院見学でしたが、私から連絡を差し上げると、歯科口腔外科長、臨床研修担当の事務職員の方、そして時には副院長までもが相談に乗って下さいました。そして事前に詳細な日程や宿泊先、見学を行う上で必要な物などを詳しく連絡して頂けたので、安心して県立延岡病院に向かうことができました。また、県立延岡病院に対して有り難く思うことは学生の経済的負担を考慮して下さり、無料の宿泊先として空き病室を手配して交通費まで支援して下さったことです。
私の友人の間でも「本当は色々な病院を見てみたいけれど、どうしても費用が掛かり過ぎて・・」という話がよく出ます。その点でも県立延岡病院の歯学生に対する配慮には感謝しています。

県立延岡病院に到着すると真新しいレンガ造りのホテルの様な外観、明るく清潔な院内に気持ちが軽くなりました。20年程前に建て替えられたと聞きましたが、患者さんもこの様な快適な環境で治療を受けることを望まれるでしょう。
歯科口腔外科の見学は手術室でのオペ、外来診療、医科の患者さんを含めた病棟往診でした。外来での見学を通じて最も印象に残ったことは、歯科医師の先生方・歯科衛生士さん・看護師さん・クラークさんの表情が生き生きしていること、そして忙しくなってもその表情が全く変わらないことでした。通常、歯科治療の前には患者さんは多少の緊張感を示します。ですが、スタッフの皆さんの明るい表情が患者さんの心を安らかにしている様に感じました。

歯科臨床研修プログラムの内容に関しては、全ての指導歯科医の先生方が少しでも多くのチャンスを研修歯科医に与えようと努力されていました。また歯科口腔外科科長が明確な歯科臨床研修プログラムを組まれていて、研修歯科医は安心して研修に取り組めると感じました。

最後になりますが、副院長から頂いた励ましのお言葉、忘れません。