感染管理科

 当院は、第二種感染症指定医療機関として、宮崎県から指定を受けています。医師・感染管理認定看護師・薬剤師・臨床検査技師からなる感染制御チーム(Infection Control Team、ICT)および抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team、AST)を中心に、院内全体の感染防止活動、抗菌薬適正使用支援活動をおこなっています。
 
 感染管理の対象者には、当院を利用される患者さん及びご家族、面会者、医療従事者、委託業者、学生が含まれます。また院内感染対策の推進、感染症診療の支援をおこない、日本一手指衛生ができる病院を目指し、手指衛生の遵守に力を入れています。
 さらに、近隣の医療機関と連携し、医療機関や高齢者施設を訪問し、地域全体での感染対策の向上にも努めています。

主な業務内容

・院内全体の感染対策

・耐性菌ラウンド、環境ラウンド

・医療関連感染サーベイランス

・手指衛生など標準予防策の実地指導

・針刺し・切創、粘膜曝露対策

・感染防止対策関連の教育・啓発活動

・病院職員のワクチン接種

・各種マニュアルの作成

・感染防止対策に関する各種相談

・感染防止対策に関する地域連携

・全国サーベイランスの参加

・特定抗菌薬(抗MRSA薬や広域スペクトラム抗菌薬)の使用状況の確認

・感染症治療の早期モニタリング

・検体提出状況の確認

 平成20年の診療報酬改定で「医師事務作業補助者」という職名が誕生しました。
 県立延岡病院においては「医療秘書」という名称で、医事の事務作業の負担軽減を図り、診療に専念できる環境を整備することを目的に業務をおこなっています。
 その内容は、生命保険診断書をはじめとする文書作成補助業務、医師の外来診療等補助業務、診療に関するデータ集計補助業務などさまざまであり、柔軟な対応や専門的な知識を必要とされる場面もあり、やりがいを感じています。
 以前は組織上の位置付けが明確だといえない面がありましたが、令和4年4月1日から医療管理部に「臨床支援科」として正式に位置付けられたところです。
 医師の事務作業に関するタスク・シフトを推進することは、さまざまな職種の負担軽減にもつながりますので、これからもより良い医療の提供を支えていきたいと考えています。
 「診療情報管理科」は、電子カルテに保存されたさまざまな診療情報や原本保存が必要な書類等の保管を適正におこなうことなどによって、医療の質の向上を図っています。
 診療情報の管理では、必要な書類が全部揃っているかなど、記録内容の点検・確認をおこないます。
 また、平成20年4月にDPC対象病院となってからは、疾患や医療行為などから導かれるDPCコーディングを点検するとともに保存された情報を国に提出することと併せて、院内における目的に応じた各種データの抽出・集計・分析も重要な役割となってます。
 以前は組織上の位置付けが明確だといえない面がありましたが、令和4年4月1日から医療管理部に診療情報管理科として正式に位置付けられたところです。
 当科のスタッフが患者さんと直接関わることはあまりありませんが、診療情報の質の向上に努めることで、より良い医療の提供を支えていきたいと考えています。

 宮崎県は、九州で唯一の医師少数県で、今回の報告でも全国33位であり、医師少数県から抜け出すことができませんでした。また県内にある7医療圏の医師偏在は著しく、宮崎市を中心とした宮崎東諸県医療圏は、全国でもトップランクの『医師多数区域』でありますが、県立延岡病院が対応している延岡西臼杵、日向入郷医療圏は、全国でもトップランクの『医師少数区域』に認定されています。その『医師少数区域』の唯一の三次病院である県立延岡病院は、この地域の医療の砦として、多くの医療機関との連携の中で成り立っていて、そして大きな信頼と期待が寄せられていることがわかります。

 地域医療科の目標は、地域において総合的に診ることのできる医療人を育成することにあります。この延岡の地で、広く社会に貢献して心豊かで思いやりのある医療人、具体的には、地域医療を実践することを通してその地域で必要な医療をコーディネートできる人材を育成することであると考えています。

県立延岡病院において、適切な医療安全管理を推進し、もって医療事故の防止に努めるために、「医療安全管理室」を設置しています。「医療安全管理室」には、副院長(安全管理室長)および専従の医療安全管理者(看護師長)が配置されています。各部署には医療安全担当者が配置されており職員一丸となって、安全な医療の確保に努めています。

また、組織的な安全の取り組みの一環として、医療安全管理委員会・リスクマネジメント委員会を開催し、より安全な医療システムの構築に努めています。
さらに、医療安全の講習会・研修会を開催し、スタッフ一人ひとりの医療安全の意識の向上に努めています。

 主な業務

  1. 医療安全対策の立案、実施、評価に関すること
  2. 各部門における医療安全対策の実施状況、業務改善に関すること
  3. 各部門のリスクマネージャーへの支援に関すること
  4. 医療安全対策の体制確保のための各部門との調整に関すること
  5. 医療安全対策に係わる患者・家族の相談に関すること
  6. 医療安全対策に係わるマニュアル及び、ガイドラインの策定等に関すること

医療安全管理室では医療安全に関する相談を受け付けております。
ご希望の方は「医療安全管理室」までお知らせください。

研修会風景