HCU病棟は、診療科や昼夜を問わず重症度の高い患者さんを受け入れている病棟です。また、集中治療センター(ICU)の後方ベッドとしての役割も担っています。
大手術後や人工呼吸器を装着した患者さん、くも膜下出血や急性心筋梗塞などの全身管理を必要とする患者さんに対して、専門性の高い医療と看護を提供しています。
10月から、院内組織再編によりベッド数が12床から19床となり、個室が1床から8床に増えることになりました。
面会制限が続く中、患者さんやご家族の声に耳を傾け、より良い療養生活が出来るような環境作りを目指します。
増床に伴い、HCUスタッフは救命救急センター業務も担うこととなります。
スタッフは40人以上の大所帯となりますが、皆に協力し合って、安全で安心できる看護が提供できるよう、日々精進します。

HCUの皆さん


HCUの様子

個室の様子
ごあいさつ
 当院は、「患者さん本位の良質で安全な医療の提供」という理念の基、職員一丸となってチーム医療を推進し、質の高い医療の提供に取り組んでいます。
 今年度、当院看護部は教育テーマを「高い倫理観を持ち患者さん・家族に寄り添い生活を支える看護職の育成」とし、スタートしました。今年度は新卒者15名、既卒者8名のナースが就職し、専門職として個々人が成長できるように、先輩ナースを始め全スタッフが新人ナースの育成に関わっていきます。キャリア支援も充実しており、毎年認定看護師が誕生し、現在専門看護師1名、認定看護師10名、認知症特定行為看護師1名、手術看護特定行為看護師1名が活躍しています。
今後も地域の医療機関と連携を図りながら、地域包括ケアの充実を目指して参りたいと思います。
看護部理念
私たちは患者さん・家族の思いを大切に、命に寄り添い生活を支える看護の提供に努めます。
看護部の方針
1 患者さんのその人らしさ・持てる力を大切にした個別性のある看護に努め、地域へ繋げる看護を提供します。
2 いかなる時も患者さんの尊厳を守り、誠意をもって十分な説明をおこない、安全の確保に努めます。
3 専門職として主体的に学び、能力開発に努めます。
4 お互いを尊重し、協働に努め患者さん中心のチーム医療を推進します。
5 地域の保健・福祉・行政との連携を図り、地域医療に貢献します。

 当院では、看護師・看護学生向けの病院説明・見学会を定期的に開催しております。
参加を希望される方は、以下のフォームからお申し込みください。
担当より折り返し連絡いたします。
緩和ケアとは
生命を脅かす疾患に伴う問題に直面する患者さんや家族の方に対し、痛みをはじめとする身体のつらさ、生きている意味や価値についての疑問、療養場所や医療費の事など、患者さんや家族の方が直面するさまざまな問題に対し援助する医療のことです。
緩和ケアチームとは…(緩和医療を提供)
主に一般病棟の入院患者さんを対象とし、身体症状の緩和を専門とする医師、精神症状の緩和を専門とする医師、緩和ケアの経験を有する看護師、緩和ケアの経験を有する薬剤師などにより、苦痛やつらさの緩和を行うコンサルテーションチームのことです。
当院の緩和ケアチームのメンバー
医師、心療内科・精神科医師、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー
医療連携科、がん専門看護医師、緩和ケア認定看護師、看護師、理学療法士
当院の緩和ケアチームの主な活動
①週に1回の症状コントロールの為の病棟ラウンド
②コンサルテーションによる介入・事例検討
③患者サロンの開催(オンコロジーおしゃべりサロン)
④公開講座の開催
*③について希望される場合は、患者支援センターもしくは病棟看護師へお気軽に相談ください。
高齢化に伴い、2025年には65歳以上の5人に1人が認知症といわれる時代になります。そのような時代背景のなかで、急性期医療においても認知症看護の観点が重要な役割を果たすようになってきました。私たち認知症看護・リエゾン精神看護リソースグループは、研修等で得た情報を共有し、今後の関わりに役立つことが出来るよう事例を通して看護の振り返りをおこなっています。また、看護師にとどまらず、院内の多職種に向けて、認知症の方の理解や関わり方の工夫をお伝えしています。リソースナースの活動を通して、患者さんやご家族に寄り添い、安全であたたかいこころの通う看護の提供をおこなっていきたいと思っています。
病気や治療、加齢などで食べ物や水分がうまく飲み込めない、むせてしまうことを摂食嚥下障害といいます。摂食嚥下障害看護リソースは、摂食嚥下障害のある患者が誤嚥性肺炎や、窒息、低栄養、脱水などを起こさず、安全・安楽に食べることができるように活動をおこなっています。
主な活動内容
・週1回、摂食嚥下障害患者を対象に医師、言語聴覚士、管理栄養士、看護師による摂食嚥下サポートチームでラウンド。
・言語聴覚士による嚥下機能評価を行い、摂食嚥下障害患者にあった食事介助法を病棟スタッフに伝達。
・摂食嚥下障害患者に医師、言語聴覚士による嚥下内視鏡検査・嚥下造影検査を実施。
・摂食嚥下障害看護についての公開講座の開催。
摂食嚥下障害サポートチーム活動を通して、患者さんが食べる喜びを取り戻していけるよう取り組んでいます。



あまり聞きなれない部署かもしれませんが、病院内で使用される医療器具・器材全般を対象に洗浄・消毒・滅菌を行い提供する部署です。責任者(看護師)と19名の委託職員(内滅菌技師2名)が働いています。エビデンスに基づいた、安全で確実な器材の提供ができるよう、ガイドラインにそった業務の遂行につとめています。感染予防や安全な処置・手術のために業務の見直しも行っています。
★洗浄とは
使用に適するまで汚染を除去すること
★消毒とは
対象器材を処理し生存微生物を減らすために用いられる処置法
★滅菌とは
 物質からすべての微生物を殺滅または除去する状態を実現するための作用・操作
 当院では器材の性質により高圧蒸気滅菌、酸化エチレンガス滅菌、過酸化水素滅菌、ホルムアルデヒド滅菌の4種類の滅菌法を使い分けて滅菌を行い器材提供しています

 入退院支援とは、患者とその家族が望む生活の場に、安心、安全に退院できるように支援することです。
看護師は患者に希望を確認しながら、必要な医療処置や介護が、継続しておこなえるよう、院内の多職種や他の医療機関、在宅支援者と連携しながら退院支援を行わなければいけません。
 地域連携看護グループは平成18年度から活動を開始し、令和5年には3期生10名のリソース看護師が加わりました。現在は、リソース看護師がいない病棟からも退院支援看護師が月1回の会議に参加しています。会議ではデータによる現状把握、学会参加時の伝達、事例検討等を行っています。
これからも病棟での退院支援カンファレンスを充実させ、退院困難な要因に早期に介入できるよう、多職種と協働し援助していきたいと思います。
県立延岡病院 訪問看護師交流会 R6年9月14日






