化学療法センターの開設に伴い、オープニングセレモニーが開催されました。

化学療法センター長  外山 孝典

 令和5年10月2日より外来化学療法室がリハビリテーションセンター跡に移転,リニューアルオープンいたしました。それに合わせて,化学療法センターが新たに立ち上がりました。

 ここに至るまでの関係各所の皆様のご尽力に深く感謝申し上げます。

 がんの治療には大きく4つの柱があります。すなわち、①手術療法②放射線治療③化学療法そして最近急速に広がりつつある④免疫療法です。がんの治療を進めるに当たりましてはさらに緩和医療も大切です。この中で化学療法センターは、化学療法と免疫療法を受け持ちます。

 外来化学療法室は平成18年にベット数9床でスタートしました。当初は,そんなに需要がなくてベット数が多すぎるのではないかとも言われましたが、数年もしないうちに手狭となり、リクライニングシートまで加えての増床が必要となりました。部屋自体も改築され、つぎはぎの部屋になっていました。ちなみに令和2年度に外来化学療法室を利用された患者さんは延べにして3,169名となっています。

 今回新しくなった化学療法室は、ベット数20床となり、全てのベットに液晶テレビが配置されるなどアミューズメントを充実させました。今までは特定の相談室がなく、患者さんや家族の相談を聞く際に多少プライバシーの問題がありましたが、専用の相談室や待合室を設けました。ベット数が20床ということで,理論上は1日40人の患者さんを受け入れられることになりましたが、これからそれに近づけるべく人的な充実も進めていきます。

 昨今、がん治療に対するイメージはずいぶんと変わってきています。私が研修医から医師のなりたての頃は、がんの病名は患者本人には伝えず本人とは別にご家族だけを呼んで病名を伝え治療法方針を決めていました。当時は今のように手術以外に有効な治療法がなく、残された時間を本人は何も決められないまま治療が進んでいました。現在は、本人にきちんと病名、治療法、予後などを家族と一緒にお話しし、最終的には本人に方針を決めていただいています。それにより患者さん本人そして家族が自分なりの生活を送りながら、がんに対する治療を進めることが出来るようになっています。化学療法センターは、そのお手伝いとして外来で出来る治療で患者さんや家族が希望するときには、スムースに外来で治療が受けられるように、これからもますます努力をしてまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

オープニングセレモニー
テープカット
院長先生挨拶
外山先生挨拶
入口
中の様子
中の様子
中の様子
抗がん剤調整室
相談室