熊本大学協力型 北村文香 (2012年4月~2013年3月)

  私は研修医1年目の1年間を県立延岡病院で研修させていただきました。

  思い返すと本当にあっという間の1年だったように思います。最初は採血もろくに出来ず、夜の当直でも何をしていいのかわからず、落ち込む日々でした。それでも、へこたれずに頑張れたのは、本当に周りの人々の温かさがあったからでした。先生方も看護師さんも、病院中のスタッフの方全員が優しく、それぞれの立場から色々なことを教えてくださいました。ゆっくりではありましたが、私なりに成長でき、1年たった今では医師として少しは自信がついたのではないかと思います。

  延岡病院は県北医療の最後の砦として、本当にいろいろな患者さんが来ます。当直は月5~6回はありますし、1年間当直を延岡で経験すれば一通りの症例は診ることができると思います。3月には新しい救命センター・ヘリポートもでき、さらに充実した救急医療を経験できるのではないでしょうか。私は新しい救命センターでは2回しか当直できなかったので、これからの研修医を羨ましく思います。

  また、縫合コンテストや年2回の院内学会発表もあります。指導医の先生方もとても優しく教えてくださいます。縫合は外科でも内科でも必要ですし、学会発表も今後は機会が出てくるでしょうから発表の仕方や統計を学べたことは本当に貴重でした。

  私がこの病院を選んだ理由は、出身が宮崎大学で6年間の宮崎の生活がとても心地よく、宮崎県の土地柄・人柄がとても大好きだったからです。実際、働いてみると、先生やスタッフの皆さんや、患者さんもとても温かくさらに宮崎のことが好きになりました。

  また、延岡で私が得たものは研修医の仲間です。とっても優しい頼りになる2年目の先輩、面白くて尊敬できる1年目の同期と出会えました。悩ましい症例があれば相談をしあったり、仕事終わりに飲みに行ったり休日には遠出をしたり…本当にみんなが仲良くてこれも後輩にお勧めしたい点です。今は熊本大学で研修していますが、延岡病院のOB・OGの人と病院で会うととてもほっとした気分になります。

  熊本大学からも宮崎大学からも距離があり、なんとなく抵抗もある人もいるかもしれませんが、そんなことは問題にならないくらい得るものがありました。ここでの研修の良さを本当にいろんな人に知ってもらいたいと思います。ぜひ、研修先で悩んでいる人がいたら、見学に来てください!