こんにちは!今回研修医ブログを担当する研修医2年目の藤永映人です!
初期研修医としての期間が残り少なくなってきましたが、振り返りの意味も込めて今回は宮崎県立延岡病院での研修行事について4つの行事をご紹介していきます。
①研修医セミナー
1年を通じて2週間に一度、各診療科の先生方が1時間程のレクチャーをして下さいます!
4月の第1回目には救急科より人形を用いたACLS(心肺停止した方の蘇生行為のプロトコル)のシミュレーションを行います。
私自身も研修医1年目の4月に救急科の指導医の先生の熱い指導の下、練習とはいえ、ルート確保や挿管、臨床推論をおこなったことは今思い出しても緊張します…笑
当直業務や研修中に疑問に思ったことを研修医セミナーで解決したり、逆に研修医セミナーで知った新しい知識を臨床に活かしたり本当に実りのある時間でした!
中でも私が一番印象に残っているのは循環器内科のPCI(経皮的冠動脈インターベンション)に関するレクチャーです。
宮崎県立延岡病院循環器内科では県内のみならず国内でも有数のPCI件数を誇ります。
そんな日本・世界でもトップクラスのPCI技術を教えて頂けたのは県延ならではないかと思います!
②縫合コンテスト・縫合トレーニング
年に一度開催される「縫合コンテスト」に向けて、例年夏頃から隔週で縫合トレーニングをおこなっています!
ちゃんとした採点項目があり、筋膜閉創・浅筋膜縫合・真皮縫合の3種目の合計得点で競い合います。私が1年目の際には、毎回のトレーニングで豚の皮を使って閉創の練習をすることで(かなり本格的です)、今まで不安があった縫合もかなりスキルアップ出来たかなと思います。
豚の皮だけでなく、糸や針、持針器やクーパー(ハサミ)も実際に手術で使われる物と同じ物を使うので道具の名前や正しい使い方、力の加減などを幅広く知ることが出来たことが良かったです。
ちなみに縫合コンテストは得点に応じて3位まで表彰されます。同期と切磋琢磨しながら、担当の先生方に教えてもらいながら楽しくかつ貪欲に技術を習得できますよ!
③院内学会
年に2度、院内で学会が開催されます!
医師が参加する学会と違う所は他職種の方も発表者やオーディエンスとして参加することです。
自分の専門分野外の発表を聞けるのはもちろんですが、他職種の方にも分かりやすいように専門用語を言い換えたり図を増やしたり、、、そういった分かりやすい発表の練習として大変勉強になりました。
私自身は研修医1年目の夏に「COVID-19とIL-6の関係についての検討」という題で発表しました。
呼吸器内科の先生方にご指導を受けながら自分でデータを収集して統計学的な処理をした上で発表することで論文の読み方を知ることが出来て本当に良かったです!
日頃の臨床で疑問に思ったこと、Clinical Questionを論文検索やデータ検証で解決していく基礎を作れた経験だったなとしみじみと思います。
④トレーニングセンター研修会
年に1度、9月下旬頃に延岡病院で研修する初期研修医が医療トレーニングセンターで2日間トレーニングをおこないます!
トレーニングの内容としては、大きく分けてPCI、十二指腸乳頭切開、胆管ステント留置がありました。
プラスチックモデルやロボットなどのシミュレーターを用いて、実臨床でおこなわれている様なdiscussionをしながらステント留置位置や冠動脈を広げていく過程は貴重な経験であると同時に臨床が一段と楽しく感じる様になった経験だったと思います。
2つの研修施設では、基本的に循環器内科の専攻医や専門医の先生方が研修しているらしいので、もしかしたら県延の研修医が日本で唯一初期研修医の活動として取り組んでいるのかもしれません。笑
宮崎県立延岡病院での研修行事はいかがだったでしょうか。
私が2年間で経験出来たことと、今後研修する研修医が経験出来ることに違いはあるかもしれませんが、県延の先生方の教育熱心な所や研修医がガツガツと研修出来る環境であることは間違いないと思います!
皆さんが、
臨床経験→医学知識→臨床研究・Clinical questionの解決→臨床経験→医学知識→…
というループで患者さんのご協力の下研修で得た知識を、しっかりと患者様に還元出来る様な2年間になることを願っています!
少しでも興味を持った方は是非是非見学をご検討下さい!!
ではでは、良いお年を!