宮崎大学6年生 安藤誠さん(2015年7月6日~7月17日)

クリクラ感想文

私は7月6日-7月17日までの2週間、循環器内科にて実習させていただきました。

実習先に本院循環器内科を選ばせていただいた理由は本院が非常に救急医療に力を入れていること、救急に関係してくる循環器内科が有名だということ、自分は苦手意識があった分野だったことなどがあり、2週間みっちりと学習しようという思いで選択させていただきました。

循環器内科では毎朝のカンファにて当日のCAG/PCIやペースメーカ植え込み予定患者のプレゼンがありましたが、私自身も数回させていただきまして主要な部分をコンパクトに伝える技術の難しさを身を以て体験しました。カンファが終わるとICU.HCUへ移動し各科で情報を共有し連携を図ります。午後は基本的にはCAG/PCIで、ペースメーカ植え込み術がある場合には手洗いに入らせていただいたりしましたが、大学ではペースメーカ術を見る機会が少なかったので、非常に勉強になりました。CRT,DDD,VVIといった選択やペースメーカ植え込み術の一連の流れが数を多く見ることで覚えることができました。

またCAG,PCIが10時あるいは12時からほとんど毎日のように行われています(平均4-5件かそれ以上)。最初は右斜位、左斜位の基本像しか理解できなかったのですが、先生方のご指導及びこちらも数多くみていくうちに撮影角度が見慣れない像でも、「あれがLMTか。」や「6番7番の枝が狭いな。」と自分なりにある程度理解できるようになりました。また実習期間中にロータブレータ手技を見ることができましたが、こちらは心臓血管外科があることや施設基準を満たしていることなど様々な条件を満たした施設しか行うことはできず、非常に貴重な経験をさせていただきました。ロータブレータ後の一時的にST上昇がみられることは非常に理にかなっており勉強になりました。こういった様々な事が経験できると自分でもあまり思っておらず本当に来てよかったと思える実習内容の一つでした。

外来では偶然にも同姓同名である安藤 誠先生の診察に入らせていただきました。安藤先生のおかげでARの左3-4肋間の逆流音やMSのopening snap等聴く機会を多数設けていただいて勉強になりました。安藤先生に教えていただいたCHADS2スコアや非弁膜症患者に対する抗凝固薬3薬は絶対に忘れないと心に決めました。それが教えていただいた礼儀だと思いますので。

また合計2回当直に入らせていただきましたが本院は宮崎県北の救急医療の本幹を担っていることもあり夜間の救急搬送は非常に数としては多いです。循環器内科が関与する疾患(狭心症、心筋梗塞、大動脈解離等)も救急では多く、私としては心電図の読み方から各症状に対する対処法を研修医、指導医の先生と考えることで非常に勉強になりました。また、実習中にCPAで運ばれてきた患者さんに対する循環器内科の先生やその他スタッフの方々の迅速な動きには衝撃を受けまして、一連の流れが非常にスムーズだと感じたのですが、全ての処置を終えられた先生方が「まだ早くできた」「どうすればいいか」と更なる向上心をもって患者さんのためを思い日々診療されていることに非常に感銘を受けました。

こういった先生方の姿を見ているうちにせっかく実習にきているのだから何か手を動かせないかと考え、心エコーの技術を学びに検査科の方に2週目からは空き時間を見つけてはいくようにしました。検査科の方は嫌な顔一つせず何も分からない自分にレクチャーしてくださり、最終日には指導していただきながらではありますが、長軸、短軸、2・3・4腔像、IVCなどを自分で操作して描出することができるようになり、もう少しこちらにいさせていただいて技術を習得したかったなと思うほどでした。

以上が私が2週間で行った実習の内容であります。

実習生である私を快く受け入れてくださりました柳邊 院長先生、寺尾 副院長先生、循環器内科の山本先生、福嶋先生、指導医の安藤先生、黒木先生、山下先生、研修医の甲斐先生、快くエコーを使用・指導していただきました鞍津輪先生をはじめとする技師の先生方、諸々でお世話になりました事務部の竹村様、濃密な時間をこの2週間過ごさせていただきましたこと、深く御礼申し上げます。

また何らかの形で延岡に戻ってくることが出来たら嬉しいですね。これも一つの縁ですから。

改めて本当にありがとうございました。失礼いたします。